健胃・整腸・腸内殺菌に用いられます。

ミカン科キハダ属の落葉高木。アジア東北部、日本中の山地の落葉広葉樹林帯に自生しています。キハダの樹高は10m~15m程度で、20m以上になるものもあります。キハダは、雌雄異株で5月末~7月初旬にかけて、黄緑色の小花を多数枝先につけますが、あまり目立ちません。

 

果実は球形で熟すると緑色から黒色に変化します。精油を多く含み特異臭がありますが、アイヌ民族は熟した果実を香辛料として用いているといわれています。

 

樹皮はコルク質で、寒い地方ほど厚くなっています。コルクの内側には皮部があり、厚く鮮黄色をしています。この樹皮からコルク質を取り除いて乾燥させたものは、生薬の黄柏(オオバク/キハダ)として知られ、薬用のほか染料の材料としても用いられます。

 

古くから胃腸薬や腹痛の妙薬として用いられている陀羅尼助(だらにすけ)、信州木曾のお百草(ひゃくそう)(左)、山陰地方の練熊(ねりぐま)(右)もこれらは、すべて黄柏エキスからつくられたものです。

 

地下茎の根を、だらに飴の原料として使用。 


△キハダの根のエキスを使います。幹の周皮は漢方薬(黄柏)として健胃薬に多く使われています。

 

△地上約20m 黄柏(キハダ)の根は、だらに飴の原料に使用しています。


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